このページは、マレーハコガメの
「飼育の一例」を紹介するものです。
ここで述べている飼育の例が、必ず
望ましい、とは限りません。
お気づきの点があれば、
メールを
頂けると幸いです。
このページは、読んだ方にカメの
飼育を勧めることを意図していません。
生き物の飼育には重大な
責任が伴います。
■ プロフィール ■
【優】
我が家に迎えた日は、1999年11月 6日です。
飼育当初は性別がわからず、どちらの性別に成長しても違和感がないようになどを考慮に入れ、「優(ユウ)」と名付けました。後に、雌であることがわかりました。
亜種名は、シャムハコガメ(学名: Cuora amboinensis kamaroma)であると、写真を見た海外の人からの指摘で、後ほどわかりました。
家にお迎えした当初は、体重約280g、甲長113mmでした。
前回 1月21日の測定では、約3,570gでした。今回は、計量器の故障により測定していません。
甲長は数年前から230mmのままです。
この長さは、背甲に巻き尺を沿わせて測ったものではなく、ノギスでの測定に近い方法で測っています。
【啓】
我が家に迎えた日は、2012年 3月26日です。
お迎えしたいきさつは、古参の優と名づけたカメに手がかからなくなり、もう1匹なら新しく飼う余裕が出たことです。当初、どちらの性別に成長しても違和感がないように「啓(ケイ)」と名付けました。その後、雌だとわかりました。
亜種は、ジャワハコガメ(学名: Cuora amboinensis couro)として売られていましたし、それで違和感はありません。米国生まれのCBということでした。
家にお迎えしてすぐの測定では、体重78g、甲長68mmでした。
前回 1月21日の測定では、約2,410gでした。今回は、計量器の故障により測定していません。
甲長は優と同じく230mmですが、亜種に由来する背甲の高さの違いにより、体重が大きく異なります。
飼育の際は、初めから優とは別の水槽で飼育しており、一緒にしたことはありません。
■ 最近 与えている餌 ■
【優】
草食傾向が強いと言われるマレーハコガメの成体に与える餌は、蛋白質がやや控えめなレップカル ハコガメフードが適しているだろうと思うこともあり、それをずっと与えています。(このフードは今年はじめ、日本の多くのショップで在庫が一斉になくなったことがあり、生産が終了したのだろうと思っていたのですが、幸いにもその後、生産・販売が再開されたようで良かったです。)
ちなみに植物質の餌は、コマツナ、チンゲンサイなどですが、月に3回ほどはバナナを与えることもあります。バナナは、植物質の餌の中でも、旺盛な様子で食べてくれますが、多く与えすぎないように気をつけています。
ごくたまに、高蛋白の餌も与えます。以前は、マグロの刺身(赤身のみ)、生の牛肉、蒸したエビの身、ミミズ、ゆで卵の白身など、多くの種類を与えていたのですが、最近はマグロの刺身か、茹でたエビを選ぶことが多いです(飼い主である私の食生活の変化による)。頻度は月に2回までです。
それら高蛋白の餌は、いつも普段の餌よりずっと旺盛に食べるのですが、その傾向は、飼育を始めた当初から変わっていません。そういった大好物をどのくらい旺盛に食べるかを観察することで、健康状態を知る手がかりになる場合があると思うからです。それに、カメにも食べる楽しみはあったほうがいいとも思います。
最近、イチゴも与えてみたのですが、以前(優が5歳ぐらいの時)に与えた時ほど旺盛には食べず、好みが少し変化したようです。ただ、この程度の嗜好の変動は、餌の種類を問わず広く見られることで、珍しい事例ではありません。
植物質のもの以外は、週に3日以上、何も与えない日を設けています。
【啓】
餌の種類や量は、優と大体同じですが、優よりも植物質の餌を旺盛に食べるので、低カロリーの餌の比重を増やすのが、やや楽です。
他に優の餌やりと異なるのは、前回までは、「啓に偏食の傾向が進んできた」と言っていましたが、その後の様子を見ていると、餌の選り好みが減ってきました。
■ 最近のカメたちの様子 ■
【優】
今年に入ってから、かなり調子の良い状態が続いています。
【啓】
優とは違い、陸場に上って甲羅干しをしている様子を、そこそこの頻度で見かけます。
ただ、陸場に上るタイミングと頻度は本当にまちまちで、陸に上る時刻に決まりはないようで、朝から上ることもあれば、消灯時刻の少し前に上り始めることもあります。何日間も連続で陸場に上ることもあれば、1週間以上の間、ずっと水場で過ごし続けることもあります。朝に甲羅干しを始めたままその場を動かず、消灯時刻を過ぎても水場に下りてこないこともあれば、陸に上って20分もしないうちに、また水場に戻ることもあります。
■ 飼育環境 ■
― 水槽のサイズ ―
【優】
1年を通して、屋内の90cm規格水槽で飼育しています。
【啓】
以前からそうであった通り、1年中、屋内の90cm規格水槽で飼育しています。
― 水槽水 ―
【優】
最低でも週に1回の頻度で水を換えます。部分水換えではなく、その都度ほぼ全ての水を入れ換えます。
うちの地域(日本の本州)は、夏場を除いてヒータが不可欠です。
今、水槽に使っているのは、サーモ一体型の『ニッソー プロテクトICオート R-160W』です。水温は24〜26度にセット。水温の変化が昼夜で逆転しないように注意しています。
水深は約12cmで、甲羅がどっぷり浸かるのに十分です。
【啓】
水深は甲羅全体が水に浸かる程度にしており、9cmを下回ることは基本的にないです。
その他のことは、優のところで記したのとほぼ同じです。
― 底床 ―
【優】
飼育当初、砂利を敷いていたのですが、別件で動物病院でレントゲンを撮ってもらったところ、大量の砂利がお腹に入っているようでした。そのままで体外に出ましたが、砂利を入れることによるメリットよりもデメリットのほうが大きいと判断し、以降、砂利は敷いていません。砂利以外のものも、何も敷いていません。
【啓】
砂利を食べるといけないので、やはり敷いていません。
― 照明 ―
【優】
蛍光灯は、ポゴナクラブ ビバリウムグロー ソフトUV 20Wを1灯で、7時から18時半まで照射しています。
白熱球は設置しても、その場所に来ることはほとんどないので(距離を色々と変えてみてもやはり来ない)、撤去しました。
【啓】
蛍光灯は、ポゴナクラブ ビバリウムグロー ソフトUV 15Wを1灯、バスキングライトは、白熱球 30W 1灯。蛍光灯・バスキングライト共に7時から18時半まで照射。
白熱球は、水を換える時に飛沫で割れるといけないので、事前にスイッチを切って冷まします。
― 濾過器 ―
【優】
現在、EHEIMの コンパクトオン 300 NEWを水槽内に設置し、稼働させています。
そのポンプからの排水は、濾過槽を通して飼育水に合流させています。
【啓】
優のところで書いたのと同じ内容です。
― その他の手回り品 ―
【優】
温度計:佐藤計量器製作所 最高最低温度計 PC-6800(センサー部はガラス容器に入れ、シリコンで防水)
調整剤など:チオ硫酸ナトリウム(ハイポ)。
カメにとってカルキはほぼ無害だというのは知っていますが、濾過バクテリアのことを考え、中和しています。
【啓】
全て、優の場合と同じです。